司法書士試験
司法書士の資格は、独立開業ができる資格として人気の高い資格です。勿論、企業でも重宝されており、就職や転職にも有利になるのは言うまでもありません。
司法書士は、他人の依頼を受けて、家屋や土地など不動産の権利に関する登記や供託手続きにおける代理手続き、裁判所・検察庁・法務局に提出する書類等を作成します。
また法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所が管轄する訴訟額140万円以下の民事事件において法廷での弁論など弁護活動の代理をすることができます。
司法書士は私たちの日常生活で発生するさまざまな法律問題の解決、市民の権利保護などができる資格で今後ますます注目される存在です。
試験合格後は、通常、司法書士会の研修などに参加し、その後、殆どが司法書士事務所に勤務、経験を積んでその後独立といった流れになります。
司法書士になるには
司法書士法第4条にはつぎのように定められています。
次のいずれかに該当する者は、司法書士となる資格を有する。
1.司法書士試験に合格した者
2.裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官もしくは検察事務官としてその職務に従事した期間が通算して10年以上になる者又はこれと同等以上の法律に関する知識及び実務の経験を有する者であって、法務大臣が業務を行うのに必要な知識及び能力を有すると認めたもの
このように、司法書士になるには、法務省が実施する司法書士試験に合格するのが一般的ですが、試験で合格する以外にも裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官または検察事務官として10年以上従事した又はこれと同等以上の法律知識・実務経験を有した上で、法務大臣の認可を受けて取得する方法もあります。
司法書士試験に合格した人は司法書士会に登録後、研修を受けて司法書士としての業務を始めることができます。
司法書士試験
受験資格
年齢・性別・学歴に関係なく誰でも受験できます。
年齢・性別・学歴に関係なく誰でも受験できるというのは、試験に合格できれば例えば学歴がなくても司法書士になることができるとあって人気がある理由の一つです。
試験日時・試験の方法
年1回、例年7月上旬に筆記試験、10月中旬に口述試験
試験の内容
筆記試験
午前と午後に分けて実施される。
○午前の部:9:30~11:30
多肢択一式(マークシート)
憲法・民法・刑法・商法(合計35問)
○午後の部13:00~16:00
多肢択一式(マークシート)および記述式
<多肢択一式(マークシート)>
不動産登記法・商業登記法・民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法・司法書士法(合計35問)
<記述式>
不動産登記法 1問
商業登記法 1問
登記申請書の記載事項や判断理由等を問う問題
口述試験
筆記試験合格者のみ実施(例年、ほぼ全員が合格します)
試験形式:口述式
試験科目 不動産登記法・商業登記法・司法書士法
所要時間:1人あたり15分程度
受験料:8,000円
司法書士試験の難易度・合格率
難易度:★★★★★★★☆ 合格までの学習期間目安:2年~ |
司法書士試験の合格率は例年3~4%前後です。司法書士試験は司法試験に次ぐ難易度であると言われています。
司法書士試験は独学で合格することはまず不可能です。まずは、優良な教育機関から資料請求をするなどして、よく吟味して学習を開始することをお勧めします。受験の意志を固めたら2年間は学習するつもりで取り組んで下さい。
司法書士試験の合格体験記・独立成功のヒケツ
参考:司法書士になる 合格体験記・・・司法書士試験の合格体験記。
司法書士として独立するには
司法書士は、独立可能な資格の中でも比較的独立しやすい資格と言われています。研修制度も充実していますので、実務をこなすことなく独立開業する人も少なくありません。
尚、一般的には、司法書士試験に合格後、2~3年の間、司法書士事務所に勤務して独立するケースが多いようです。
独立後は仕事は待っていても依頼があるものではありません。人脈などを通して営業をしたり異業種交流会などに参加して人脈を広げるなど積極的な営業活動が必要になります。
成功すれば、年収1,000万円以上と高収入を得ることができるようになります。
近年は、インターネットでホームページを作っての営業も有効です。
参考:司法書士開業への道 独立のための心得・・・司法書士として独立開業をするには、どのようにすれば良いのか?司法書士に関する情報を解説しています。
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