管理業務主任者試験
管理業務主任者は、マンション管理業者の立場で管理組合の運営やその他マンションの管理に関し、委託された管理業務が適切に行われているかをチェックしたり、その報告を管理組合に行うことを仕事としています。
その中でも、管理委託契約に関する重要事項の説明と、その関連書類に記名・押印する業務は管理業務主任者の独占業務とされています。
さらにマンション管理業者には、管理委託契約を交わしているマンション管理組合の数に応じて一定数の管理業務主任者を設置する法的義務が課せられていますし、マンションも年々増加していますので、就職や転職に有利な資格の一つとして人気があります。
マンション管理士と混同されがちですが、管理組合側の立場に立って建物の保全や管理に関する総合的なアドバイスを行うのがマンション管理士で管理業者の立場から受託契約上の説明や報告を行うのが管理業務主任者です。
両者は免除制度も活用できるため、ダブルライセンスを目指す人も少なくなく、50代、60代のシニア世代で取得したい資格としても上位にランキングされる人気資格です。
管理業務主任者になるには?
管理業務主任者になるには、管理業務主任者試験に合格し、マンションの管理事務に関して2年以上の実務経験を経た後、管理業務主任者として登録し、管理業務主任者証の交付を受けることが必要です。
尚、実務経験が2年に満たない場合でも、講習を受講し修了試験に合格することにより、2年以上の実務経験を有するものと同等以上の能力を有すると認められます。
管理業務主任者試験
管理業務主任者試験は、一般社団法人マンション管理業協会が国土交通大臣より指定試験機関の指定を受け実施されます。
受験資格
年齢・性別・学歴に関係なく、誰でも受験できます。
試験日時と試験の方法
試験日時
例年、
・受験申込案内書が8月に配布され、
・9月上旬から10月上旬に申し込みを受け付け、
・12月の第一日曜日に試験が行われます。
試験は、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県、沖縄県の8地域で実施されます。
試験の方法
試験時間は、午後1時から午後3時までの120分
但し、マンション管理士試験の合格者で、管理業務主任者試験問題の一部免除を受ける者の試験時間は、13時10分から15時までの1時間50分(110分)です。
試験問題は50問。四肢択一のマークシート方式で行われます。
試験の出題範囲
試験の出題範囲は以下の通りです。
①管理事務の委託契約に関すること
②管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
③建物及び附属施設の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
④マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
⑤前各号に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
試験の免除
マンション管理士試験の合格者は、管理業務主任者試験問題の「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」5問が免除となり、45問となります。
管理業務主任者試験の難易度・合格率
難易度:★★★★☆☆☆☆ 合格までの学習期間目安:半年~ |
合格基準
合格ラインは、毎年異なりますが、概ね約7割の35点前後です
合格率
合格率は、例年20%程度と宅建士なみの難易度です。
受験手数料
8,900円(平成30年実績)
参考:受験資格が必要ない資格
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